養生

リフォーム現場に見る養生材設置場所

養生材はリフォーム現場では必須アイテム

養生とは、リフォーム工事で造作した部材が傷つかないように保護することで
その保護材を養生材と言います。
リフォーム現場では複数の工事が入れ替わり入ることになりますので次の工事
が始まる前に、傷が付かないように養生材を設置することになります。
各工事の際に施工される養生施工部位と材料を見ていくことにしましょう。

工事開始前

エレベーター廻り(マンション)

引っ越しの際にも施工されることの多い、エレベーター廻りの養生。リフォーム
工事の際にも施工します。理由はエレベータ廻りの枠やカゴに傷がつかないように
するためです。プラベニヤ(樹脂製で出来た板状のもの)と養生テープを使用して
養生していきます。養生材は3尺x6尺の大きさですが、カッターナイフで自由に
カット可能ですので、エレベータ廻りはまんべんなく養生していきます。

プラベニヤを貼る際の養生テープにも注意が必要です。粘着力の強いタイプの
テープを使ってしまうと、エレベーター廻りの枠などが塗装されている場合
塗装も一緒に剥がしてしまう可能性があるので粘着力の弱いタイプのテープを
使用します。

共用廊下(マンション)

マンションの場合、マンションエントランスからエレベーターまで、エレベーター
から該当のお部屋までの共用廊下、ホールの養生をすることが多いです。
その場合はブルーシート(ホワイトシート)と呼ばれるシートを貼っていきます。
これは工事業者の出入りの際に廊下を汚さないという配慮です。
一般的には職人は現場に入る際に靴を履き替えるのですが、それでも現場の汚れ
を外に引っ張っていく可能性があるのでシートを貼っていきます。
貼る際にはやはり養生テープを使用しますがこちらは剥がれるとめくれ上がった
所で通行する方が足を引っかけてケガなどしないように、しっかり留めることが
可能な粘着力の強いタイプのテープを使用します。ただこの場合リフォーム工事
が完了して養生テープを剥がした際にのりが床にこびりついているケースも多々
あるのでその際にはしっかりのりを剥がしていきます。

工事をしない(交換しない)住宅設備機器等

住宅設備機器を交換せずにリフォーム工事後も再利用する場合には
工事期間中は養生をしておきます。例えばキッチンを再利用するので
工事期間中は養生をしておく・・・などです。
またお部屋が複数あって、今回のリフォーム工事では工事を実施しない
(立ち入りがない)場合、入口にマスカーと呼ばれるビニールシートを
施工して工事で発生するホコリなどが部屋に入らないようにするのも
養生の一種と言えます。

工事期間中

床養生

大工工事にて床材を張り替えた場合、その後にも工事が続くのであれば
床の養生を実施致します。床の養生材に関しては種類が豊富です。

段ボールで出来たロール状の床養生は安価で使い易いのですが破れやくす
養生としての機能に関してはイマイチ信用がありませんので、私は使用
いたしません。

エレベーター養生に使用するプラベニヤも床養生としては秀逸です。多く
の現場で採用されているスグレモノです。傷防止にも威力を発揮します。
ただ養生終了後、剥がす時良く静電気が発生するので、あまり筆者は
使いたくないです。(個人の感想です。養生としては秀逸です)

発砲ポリエチレンシートと再生紙、エンボスシートを貼り合わせた養生材
も多く採用されています。こちらは3尺x6尺のサイズですが、半分に簡単
折ることも可能ですし、室内廊下の幅に合わせて養生材に折り目が付いて
いたりと痒い所に手が届く商品になっておりますが、いかんせん高いです。

もっと高い商品で言えば、養生ボードというものがあります。
基材は木質繊維を紙のように漉いて常温乾燥して成形した材料です。
厚みがあり、落下物から床をしっかりまもってくれます。加工もカッター
で容易ですので多くの愛好者がおります。いままで見てきた床養生材の
中でも一番価格は高いかもしれません。

建具養生

床、建具と新しくとりつけたら今度は壁紙をはって水廻りを取り付け
という流れになっている場合、水廻り機器の搬入や職人の現場での動線
を考え、建具の枠に発砲ポリエチレンで出来た養生材を施工します。
建具の枠って意外と傷がついているものです。職人が無意識で付けた
のは容易に想像できるのですが、悪気があって付けているので怒る訳
にもいかず。自衛手段ですね。

工事施工後

水廻り養生

ハウスクリーニングも完了しあとは引き渡しをするという段階で養生
をします。これは「現場を大切に扱ってますよ」というアピールの意味
が強いかもしれませんね。

トイレ養生

引き渡すまで、誰も使用してません!というアピールと実際に業者が
使うことの無いように、トイレを設置したらすぐに養生します。養生
の仕方は便座のフタを開閉できないようにサランラップのようなもので
フタの廻りをぐるぐる巻きにします。

キッチン養生

これはシンクに水を流さないように、また業者が使用しないように
シンク全体をサランラップのようなもので養生します。
シンクは一度傷が付いてしまうとその傷を取り除くことが不可能
なのでシンクにさわらせないようにするというのが養生の最大の
目的になります。

浴室養生 

これも浴室をしっかり管理してます、というアピールの意味が強い
です。養生のやり方としては排水口廻りをラップで囲うという形に
なります。

土間養生

玄関土間をリフォームした場合、養生をするのがベストです。
玄関はその家の顔になりますので、そこがキレイになっているのと
汚いのではお客様の満足度には雲泥の差が出ます。

ABOUT ME
hiro
住宅資材卸会社での営業経験とリフォーム会社での現場施工管理で培った経験をもとに、みなさまに快適空間をご紹介できればと思いブログを作成させて頂きます。