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安全対策として有効な手摺の設置
高齢化社会が進んでいる現在、住宅においても安全対策が必須となっております。転倒することで自宅にいながら死亡する痛ましいケースもある中、安全対策として有効なのが手摺の設置となります。手摺も適切な場所に設置することで有効に機能します。今回は効果のある手摺の設置場所を考えます。
階段
これはもう定番ですね。足腰が弱っている方にとっては何かにつかまらない状態で階段を降りることなど考えられません。しっかり捕まりたいので手摺の太さも重要になってきます。握りやすいと言われている太さですが32φ(パイ)~36φと言われています。握った際に親指と他の指が軽く触れる程度が理想と言われています。是非一度建材メーカーのショールーム等で手摺の太さ(握りやすさ)を体感することをお勧めします。階段手摺で重要なことを後二つ。一つ目は手摺は連続性を持たせるということです。連続性がないと、使う方は不安に感じてしまいますので手摺は上から下まで連続させるようにしましょう。手摺を階段のどちら側に設置するのが良いかということがたまに議論になることがありますが、連続性を持つことができるかどうかを判断材料にすると良いと思います。二つ目として 階段を降りる際の手摺の端は洋服の袖がひっかからないような工夫を施すということです。手摺を握ろうとして洋服の袖が手摺の端にひっかかって階段の一番上から転倒する可能性を避けるためです。
廊下
移動をスムーズにする、という意味でも廊下には手摺があると大変便利です。また廊下からトイレ、廊下から洗面室、廊下からリビングとお部屋に続く動線となるのが廊下ですのでそれぞれのお部屋に入る際のドアの開閉の時に手摺があると大変便利です。そこで重要になってくるのが手摺の高さです。一般的には床から75㎝の所に手摺があると良いとされているようですが、人によって使い勝手はもちろんばらばら。ご自身にあった手摺の高さを見つけて取り付けるようにしたい所です。
玄関ホール・土間
玄関から靴を脱いで家の中へ。逆に家から靴を履いて外へ。靴を脱いだり履いたりするのが玄関土間になりますがそのたびに腰を降ろします。歳を重ねるとこの動作が非常におっくうになってきます。そんな動作を補助してくれる手摺があれば大変重宝しますね。手摺を横使いではなく縦使いにしたり、L型手摺と呼ばれる手摺を玄関スペースに設置して立ち上がったり座ったりする動作の補助に手摺が便利です。
トイレ室の中
このトイレに座る、立つという動作も御年を召した方には大変になります。和風便器よりはましになりましたが。(私の年齢が分かってしまいますね)余談はさておき、座ったり 立ったりする動作をサポートしてくれる手摺は大変重要です。近年の傾向ですとサイド収納の一部として手摺が設置されたり、手洗い器の一部として手摺が設置されており、トイレのインテリアとして同化されている商品もございます。トイレ交換の際には是非ご検討いただきたいと思います。
浴室の中
浴室の手摺の設置は3か所ご提案したいです。
浴槽の横
浴槽から体を起こす際に利用します。不意に浴槽で溺れそうになるケースなどにはこの手摺があると溺れずに済んだというケースもありますので、設置は必須になってきています。後付け可能。
スライドバー付きシャワーフック
これも浴槽から洗い場に出る際にあると便利な手摺です。縦に設置されているのでシャワーフックと兼用になります。一見すると手摺とは思わないので見た目もとってもGOOD。ただ注意して欲しいのは、スライドバー付きシャワーフックとしてのみ対応しているものと手摺兼用しているものとそれぞれ存在している(見た目変わらず)ので手摺兼用を必ず設置するようにしてください。強度が違うようですね。後付けは難しいので浴室を新規交換する際に是非ご検討ください。
浴室出入口に、縦使い
実はシステムバスを新規設置するお客様とお話する場合には、必ずご提案をする設置場所です。転倒防止の意味を込めて浴室入口付近に設置をお勧めしています。洗面室から浴室に入る際やその逆に浴室から洗面室に出る場合に手摺があると転倒防止につながり非常に評判が良いです。システムバスの入れ替えをご検討している方がいらっしゃいましたら是非ご検討ください。