換気扇

何故マンション住宅では2室換気が多いのか。

2室換気とは?

2室換気、あまり耳馴染みのないワードかもしれません。
換気扇のシステムの一種で、一つの機械で二つのお部屋の換気をしてくれる
換気システムのことです。

例えば、浴室の天井裏に換気扇を設置するとします。
換気扇一つに対して浴室の換気と同時に洗面脱衣室あるいはトイレも同時に
換気してくれるのが2室換気になります。
さらに言うと浴室の天井裏に設置した機械で、浴室と洗面室、トイレと3室の
換気をしてくれるのが3室換気ということになります。

戸建て住宅では単独換気扇が多い

2室換気扇はマンション住宅で多く採用されているようです。
一方戸建て住宅では単独換気扇を採用するケースが多いですが
それはなぜでしょうか。

ダクトを持っていくスペースが比較的確保しやすい

一般的な話ですが、戸建て住宅は2階建て以上の場合が多いです。
マンションと違って1世帯独立した建物ですので、マンションに比べて
ダクトの持って行き方が比較的自由です。しかも最短距離でダクトを
外気面まで持って行きやすいのであえて2室換気(あるいは3室換気)
にする必要がありません。

マンションの場合はというと・・・・

ダクトルートが制限される

ダクトとは排気をするためのルートと言えます。天井裏を通すのが一般的
ですが、そのダクトの出口が制限されてしまうため単独換気扇を採用しずらい
面があります。

Y管繋ぎという方法もあるが・・・

ダクトの出口が一つしかない、でも浴室とトイレとダクトルートは二つあるので出口が
2つ欲しい、という場合には天井裏で浴室とトイレのダクトをY管と呼ばれるもので一つ
に合流して一つの出口から排気をする方法もあります。しかも単独換気扇を採用している
マンションでは普通に行っている工事になります。
一見なにも問題なさそうですが、Y管結びをしている場合でそれぞれの部屋に単独
(機械が二つ)換気扇が付いている場合、一方の換気扇が作動している状態でもう一方
の換気扇が作動していない場合、作動している方の排気が作動していない部屋に入り込む
可能性があります。(両方の換気扇が作動している場合には特に問題ありませんが)

2室換気(3室換気)は万能か

一つの機械で2室(3室)換気するので

一つの機械のスイッチを入れると 結果的にすべての部屋の換気をすることに
なります。
浴室天井裏に機械を設置した場合には、洗面室にスイッチが設置されることに
なると思います。この場合スイッチはこの洗面室で入り切りをする形になる
ので、例えばトイレと洗面室 浴室の3室換気のスイッチはトイレで入り切り
することが出来なくなってしまいます。トイレは常時換気するべきとお考えなら
なんの問題もないと思いますが、浴室換気線で不具合が起きた場合トイレの換気
も行えなくなることになります。

単独換気扇に比べて吸い込みが弱く感じる かも

特に3室換気扇でかつ機械本体から遠くにあるお部屋の換気を3室換気で
まかなおうと思うと、吸い込みがもしかしたら弱く感じるかもしれません。

まとめ

マンション住宅の換気扇は、制限が多いので換気方法には検討が必要です。
単独換気扇を採用出来れば最高ですが、ダクトルートが制限されているので
ルートを良く確認する必要があります。
ちなみに、キッチンのダクトルートは単独が原則で途中で他のダクト合流
させることはNGとなっています。合わせて覚えておくと良いと思います。

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hiro
住宅資材卸会社での営業経験とリフォーム会社での現場施工管理で培った経験をもとに、みなさまに快適空間をご紹介できればと思いブログを作成させて頂きます。